第3回 研修会報告

ゲートキーパーネットとやま 第3回 研修会

令和7年9月27日(土)13時30分 サンフォルテ304号室

講演「富山市の自殺予防対策とゲートキーパー」講師:富山市保健所保健予防課日水氏

講演「子どもの声に耳を傾けるって?」講師:富山CAP代表 岸 順子氏

 日水氏の講演では、全国・富山市の自殺者数は平成20年以降減少傾向にあること、全国の小中高生の自殺者数は増加していることの現状が話され、富山市自殺対策総合戦略のもと、若者のゲートキーパーの養成、広報活動、研修会等が実施されていることが紹介されました。また、自殺原因の背景を明らかにするために自殺者のSNSの分析が行われていたり、生成AIに死にたいときの相談をしているという現況があることも話題となりました。

 岸氏の講演では、富山CAPでの活動を交えてお話がありました。CAP(子どもへの暴力防止プログラム)では、子ども声をいかにして聴くかということについて、『①否定せず、アドバイスせず、一生懸命聴く。②「話してくれてありがとう」と伝える。③自分を責めていたら「あなたが悪いのではない」と伝える。④「かなしい」「こわい」…、気持ちの言葉をくり返し共慼して聴く。⑤びっくりするようなことを言っても、まずは「あなたを信じるよ」と伝える。⑥「どうしていいかわからない…」と言ったら、「何かできることはあるよ」と一緒に考える。⑦将来の不安を訴えたら、「きっと大丈夫だよ」と 希望が持てるように対話する。』と7つのアドバイスが示されており、これに基づき傾聴することが話されました。子どもの声を「聴く」ことは大人ができる心の手当てであることを学び、子どもが悩みを一人で抱え込まないようサポートすることが、自殺予防にもつながると思われました。

 講演後のグループワークでは、7つのアドバイスを家の中に貼り紙しておきたい、子育て中に知りたかった内容であった、子どもの人権を守ること、大切な居場所が親子とも必要という意見が出されました。                      (文責:岩城)

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ゲートキーパーネットとやま

ゲートキーパーネットとやまは身近な人の心の声に気づき、地域のなかで支えあう核となるゲートキーパーネットワーク作りの推進活動をしています。  専門家の講師や各団体の講師による研修会と意見交換を開催し、ゲートキーパーのスキルアップを図ってまいります。  研修会終了後の意見交換会では、講演内容や体験談・活動への個々の想い等自由に交換し合い、会員相互の交流をはかります。