2025年ゲートキーパー交流会のご報告

令和7年2月16日(日)13:00より

富山県総合体育センターで交流会を開催しました。

初めに五十嵐会長の挨拶が有り、各参加団体の紹介をしてから講演を

して頂きました。



第1部「自殺対策研修会」

 NPO法人はぁとぴあ21事務局長    高和 正純 氏 
 ヴィストキャリア富山中央センター長  館 美洋子 氏
 ひきこもり当事者            山田 大輔 氏


高和氏講演 ~なぜ声を上げられないか~
 

 ◯ 「世間体や偏見から知られたくない、出来れば隠したい」という気持ち。
 ◯ 相談した支援者から「育て方が悪かった」と上から目線の対応に不信感を抱く。

 ◯ これまでのカウンセラー等の支援者から「普通に戻そう、正そう、なおそう」と

   そうあるべき論で傷つけられた。

 ◯ 相談窓口には「ひきこもりに詳しい担当者」がいない現実がある。
 ◯ 「当事者や家族の目線」に沿った支援が少なく、就労中心の支援が目立つ。
 

 以上のような傾向があり、地域の中でとても生きづらい。
 その様な人の「居場所が必要」と考え、各所で居場所づくりをしている。

館氏講演  ~「働きたい」を叶えるために~


 ◯ 障がいのある方の就労を支援する 「就労移行支援」「就労継続支援」あります。
 ◯ 利用に必要な受給者証の要件
    「病気や障がいにより就労が難しい状況であること」
 ◯ 手帳を持っていない人・求職中の人でも、主治医「診断書・意見書」があれば可能な

   場合もあります。

 ◯ 問合せ→見学日時設定→見・・相談→体験利用日時の設定→体験利用→振り返り

   →利用手続き 

 ◯ 一人ひとりのニーズに合わせて、就職活動から職場定着までサポートします。

 ◯ それぞれの「働きたい」想いに添えるようサポートし、無理のないペースで一緒に

   就職を目指します。

山田氏発表  ~ひきこもり当事者として~
 
 ◯ 高校時代 ー 生徒会長・生徒会活動・部活動キャプテン
 ◯ 大学時代 ー サークルを立ち上げて活動
 ◯ 社会人 ー 営業職で全国表彰を受けるなど活発に活動していた
 ◯ 40歳 ー 夜中に頻脈・動悸で不眠になり、人間関係に疲れ笑えなくなり仕事のミス

   も続く
 ◯ 仕事を辞め夜のバイトをする。職場で発作(頻脈・目眩)がでて、その後孤独感を感じ 

   体重も10キロほど減少し「この世に必要のない人間」と思うようになる。

 

 ◯ 入院し電気けいれん療法を試し、カウンセリングを開始し退院
 ◯ 自分も家族も病気に対して無知だった、ドクターに自立支援制度を教えてもらい手続

   きをする。
 ◯ 障がい者手帳を取得しアルバイトから、再就職することが出来た。
 ◯ 現在は認定心理士の資格取得のため、放送大学に在学中
   「ピア・トークワーカー」として、自力で全国を回り「ひきこもりの認知」にと活動

    をしている。

 ◯ 「孤立・孤独対策」のステッカーを作り、行脚しています。

 当会顧問の富山大学立瀬助教より、会員に対しての激励の言葉を頂

きました。

  ◯ 所属していることで居場所がある
  ◯ 安心感が持てることが良い
  ◯ このまま続けて頂き、皆さんもこの会に参加して頂きたい


第2部  
  富山国際大学教授  村上 満 氏


「孤独・孤立の心理~ゲートキーパーにできることは~」

 

 ◯ 去年の自殺者は、児童・生徒 574人で令和4年の 514人を上回りました。
 

 ◯ 高校生-349人 中学生ー163人 小学生ー15人

 

 ◯ 原因として 学校問題ー349件 鬱など健康問題ー284件 親子の不和等家庭問題

   -148件
 

 ◯ 地域におけるさまざまな問題 人口減少・超高齢社会・地域関係の希薄化・災害時の

   対応・孤独・孤立
 

 ◯ コロナ禍で生きづらい・見えづらい・互いに言いづらいの「づらい」を「やすい」に

   かえる。
 

 ◯ 「助けてと言える社会」→「助けが必要と気づく社会」への変換をしよう。
 

 ◯ ゲートキーパーは「生きる事を支援する人」=「気づく・聴く・つなぐ・見守る」役割
 

 ◯ 傾聴が大事である「傾聴力を高める大事なものは〔心〕=【ハート】❤